東北大学教授 香取 幸夫 (耳鼻咽喉・頭頸部外科学) |
日本耳鼻咽喉科学会宮城県地方部会は、日本耳鼻咽喉科学会の都道府県部会として、耳鼻咽喉科(じびいんこうか)および頭頸部外科(とうけいぶげか:鼻やのどのがん、舌がんなどの治療を担当)の病気を担当する宮城県内の医師が参加して、診療と研究、ならびに市民の方々への疾病予防の啓発に関して活動を行っています。 会員数は199名(令和2年7月現在)で、これに加えて他都道府県に移動された方など関連会員が57名おり、年にそれぞれ3回の学術講演会、臨床セミナーを行い診療の研鑽をするとともに、例年3月3日の「耳の日」には市民向けの公開講座を仙台市で開催しています。また学校健診、保健医療、産業環境衛生に関する委員会活動を行い、年2回の機関紙を発行しています。 耳鼻咽喉科・頭頸部外科は、人のコミュニケーション(聴くこと、話すこと)や感覚(味、におい)、運動(バランス)に加えて、生命の維持に重要な呼吸(息をすること)や嚥下(えんげ:食べること・飲むこと)に重要な場所の病気を担当します。人が元気で充実して生きるためにはこれらの体の働きが必要です。とくに最近では難聴と認知症の関係が指摘され、また誤嚥性肺炎が高齢者の健康維持に大きな妨げになることがわかり、これらの機能障害への対応が重要と考えられています。 聴こえ、声、嚥下、口・鼻の調子など、頭頸部の体の働きに不自由を感じる方々には、是非、耳鼻咽喉科を早めに受診していただき、病気の早期の治療、ないしは病気や合併症の予防に関して、医師と相談していただけるようお願いいたします。 |