メディカルアドバイス

メディカルアドバイスとして本サイト上に掲載されている内容に関しまして、あくまでも一般的なアドバイスとして参考にされ、耳(みみ)・鼻(はな)・喉(のど)に異常がある際には、ご自分で判断せずお近くの耳鼻咽喉科での受診をお薦め致します。


耳に関する病気 鼻に関する病気 喉に関する病気




耳管開放症

正常人の耳管は閉鎖していて、嚥下やあくびなどの後だけ開き、大気圧と中耳圧をバランスさせるようにできています。したがって、耳管が開かないと耳痛・耳閉感などに悩まされることになります。飛行機旅行・スキュ−バダイビングなどの後のトラブルはその例です。しかし、これとは反対に、耳管が開きっ放しでも困ったことになる。これが耳管開放症です。体重減少、脱水、妊娠、ピル使用などによるホルモンの変化、咽頭手術などが原因となります。

耳管開放症


◆耳管の解剖

耳管は約3.5cmの管で、中耳と上咽頭(鼻腔の後方)をつないでいます。耳側の1/3は骨の中を走行し、鼻側の2/3は軟骨の枠の中を通ります。耳管は軟骨の中を通る部分で粘膜同士が接して閉鎖しています。その閉鎖には周囲の脂肪や筋組織の弾力が必要であり、粘液、サーファクタントも関係しています。これらに異常が生じ内腔が広くなると、耳管開放症となります。

耳管の解剖


◆耳管開放症の治療
1.生活指導:痩せの予防・改善、長時間歩行・立ち仕事を避ける、水分補給、体重減少が原因の場合には増加を図る。
2.薬物治療:漢方薬(加味帰脾湯)が有効とする報告がある。
3.耳管内処置
4.手術:換気チューブ、耳管粘膜下注入(脂肪)、耳管充填術(耳管ピンなど)

耳管開放症の治療


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