メディカルアドバイスとして本サイト上に掲載されている内容に関しまして、あくまでも一般的なアドバイスとして参考にされ、耳(みみ)・鼻(はな)・喉(のど)に異常がある際には、ご自分で判断せずお近くの耳鼻咽喉科での受診をお薦め致します。
耳(みみ)・鼻(はな)・喉(のど)に関して、参考になるサイトをご紹介致します。ご活用下さい。
補聴器
◆補聴器とは何でしょう?
補聴器とは、一言でいうならあなたの耳専用の拡声器です。この補聴器には、お使いになる方の耳の聞こえの悪さの種類・使用状況に応じて選んで頂けるよう、いくつかのタイプがあります。
1.箱型補聴器
やや大きめの本体にイヤホンのついたタイプ。操作がしやすく、お年寄り向きです。
2.耳掛け型
耳の後ろに本体が収まっているため目立ちませんし、箱型よりも自然な使用感があります。
3.挿耳型
耳の中に本体が収まります。最も自然な使用感がありますが、あまり耳の遠い方には不向きです、オーダーメイドのカスタム補聴器と呼ばれる型もあります。
4.眼鏡型
眼鏡のつるの部分に補聴器が装着されているタイプです。クロス型と呼ばれる特殊なタイプや骨導補聴器に使用されます。
◆補聴器はオールマイティー?
補聴器はうまく使いこなして頂けるならば、有用な機械です。けれども、例えば80歳のお年寄りの目が老眼鏡さえかければ20歳の時と同じように、耳の機能低下の種類によっては十分な効果の上がらないこともあります。
一つには、言葉の聞き取りの悪くなる耳があります。こんな耳にならないこともあります。また方向感のないこともあって、聞きたくない音までやたらに耳に飛び込んで来るような感じがします。
とはいえ80歳のお年寄りの目における老眼鏡と同じように、機能の低下した耳に補聴器はやはり必要な機器です。その限界を知った上で、それなりの使いこなしをすることが大切です。
◆補聴器を買うには?
直接補聴器販売店に行かず、まず耳鼻科に補聴器購入の御希望を伝え御相談下さい。それは以下のような理由によります。
・購入を希望しておられる方の耳は、他の治療法で良くなるかも知れません。
・それに御自身の耳の悪さがどんなタイプの耳の悪さか。やはり知っておかねばなりません。
・耳型をとって補聴器を使用する場合には、外耳・中耳に病変のないことを確認しておかねばなりません。
・補聴器使用により更に聞こえが悪くなったりしないかどうか、経過観察が必要です。
・補聴器の選択には、次のような手順を踏みます。
1.外耳・中耳の診察
2.純音聴力検査
3.補聴器のタイプ・スタイルの選定
4.実際の操作性を確認
5.日常の生活場面での試用・再調整
◆補聴器の使いこなし方
補聴器を使いこなすためには、まず何よりも自分の耳の聞こえの悪さがどういう種類のものか良く知らねばなりません。それによって初めて、自分の耳にどの程度補聴器が有効かわかることになります。
もし事情が許すなら、使用する場面に応じて複数の補聴器を使い分けることも有用です。また、両方の耳に補聴器を装用する両耳装用によって、方向感の改善とともに一段と聞こえが良くなることもあります。一度お試し下さい。
不自由な耳だけをコミュニケーションの手段とするのは、考えてみれば割りに合いません。読話・手話・要約筆記も併用して、聞こえを補う工夫も必要でしょう。更に磁気ループやテレフォン・エイドといった補聴器の機能を補助する機器も、最近は発達して来ました。
最も大事なことの一つに、周囲の人の難聴及び補聴器に対する理解を求めることがあります。いまだに耳の不自由な人には大きな声で話をしてやれば良い、と考えている人も少なくありません。いれども難聴の種類によっては、大きな声を出されると、やかましいばかりでちっとも聞こえが良くならないことだってあるのです。補聴器をしている人を見かけたら耳もとでそっとやさしく話をしてくれるよう、すべての人にお願いしたいものです。
そして一番大切なこと、それは補聴器をつけて人と話をしようとする、その意欲です。耳の不自由さがお年のせいであるならば、耳が遠くなったからといっておっくうがらずに家族や近所の方々と積極的に話をなさる努力が必要です。「年はとっても気は若い」、そんなお年寄りこそが補聴器を使いこなせるのです。それに、そういうお年寄りにはボケが少ないとも言われていますよね。
◆宮城県医師会「補聴器適合相談センター」(宮城県仙台市青葉区大町)
●補聴器は薬事法による医事器具で、耳鼻科医師の監督下に装用するものです。
●当センターでは、耳鼻科の医師が診察、相談、補聴器の選択を行っています。
●補聴器をつけるまでの順序